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きのこわず

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院試落ちて1年後受かった話(落ちるまで編)

このブログ…大学受験の時に少し勉強関連のことを書いていましたが、
去年の数学科の院試に落ちました!
しかも、「普通は失敗しない」京大の数学専攻(基盤コース)の内部進学に失敗しました!
で、今年は内部進学に成功したのと…東大院も合格してしまったので、
この記事で去年の失敗談、次の記事で今年の成功談をいくつか語りたいと思います。
(院試失敗談ってあまり聞きませんし)

はっきり前もって書きますが、全く大学数学できないヤツです。今も正直数学できる自信なんてありません。
ネットで「院試 落ちた」で検索しても「院試に落ちるなんて相当落ちこぼれだろww」みたいな厳しい意見が多く
一年前の自分を振り返れば「これで大学院行ったら即死だろ…」と思うほどのデキが悪く
一般的な数学科からしたら「こいつバカだろ…」としか言いようのないダメな話ばっかりですが、自戒の念も込めて正直に書きたいと思います。

(前置きが長いのでまともな院試の体験談とか役に立つ情報は次の「合格するまで編」を見てください。
あまりに意識が低く酷いので不快に感じたらそっと閉じるか戻るボタンを押してください


1.1~3回生の話

いろいろあって京大の理学部に合格し数学科(厳密には数理科学系ですが)を目指していたのですが
ぶっちゃけ年々気持ちが折れて倒れていました。

1回生は「微分積分学」と「線形代数学」だけ。
線形代数学はあまり分からず仕舞いでしたが、計算だけはできている…という状態で「まだ」普通でした。

2回生は微積と線形の続論と「集合と位相」「代数学入門」「幾何学入門」「函数論」
まず「集合と位相」。位相って何?うう…とか言いながらほとんど分からないのに、
試験問題が演習の過去問をそのまま映したもので4問中2問正解で単位という優しさだったので
何だかんだで単位を取ってしましました(これが数学科で失敗する大きな原因だったのですが)
「線形代数学続論」と「代数学入門」、正直前者は何していたのか覚えていません…
(線形の残りの記憶もありますし、なぜか群論の基礎もしていた記憶も…)
後者は群論と環・体の基礎だけでした(桂代数1に近い)。
教授が分かりにくい&指定された教科書(堀田代数)が数弱には理解できない!
…これは代数系に縁がないなと思いきっぱり諦めていました(※後に大学院で代数学系をするのですが)
「幾何学入門」は微分幾何。1回生の時微積分が好きだったのと教授の方が単位に優しいため優を取りました。
…で、これは幾何学系に進もう!とめちゃくちゃ安易な発想でいました。

京大理学部では2回生から3回生の間に系登録という、学科の決定をする進級試験のイベントが
あったのですが、「ε-δ論法…定義は言えるけどどう使うの…」状態ながら、
1回生レベルの問題が中心でε-δ論法の問題も気合いで答えられたので無事数学科(数理科学系)に進みました。

そしてこんな状態でやってきて「しまった」3回生。

先に結論だけ書きますと、3回生前期で4単位しか取れないという事件が起きました。
幾何学入門で優が取れたのでという理由で取った「幾何学I」。
多用体論なのですが、ここまで定義を曖昧にしか覚えて来ていない奴に分かるわけがないんですよね…。
ただ、サークルの友達に過去問で助けられ辛うじて可を取りました。
一方で、微積がうんぬんの方で取った「解析学I」はルベーグ積分をしたのですが、
位相がダメな時点でボレル集合とかσ-加法族とかで即死ですね、それはそう。

他にも数学関連の授業を入れましたが全然上手くいかず、
結局「幾何学I」の可だけで終わりました。
(秋に教授から「ちゃんと大学行けている?」と面談ありましたがそのあたりは省略で)

次に3回後期。確か72単位ぐらいで4回生で「数学講究」という卒業研究にあたる科目を受講するには
100単位が必要という状況になりました(ただし100なくても受理されるみたいで明らか足りなくてもなんとかなるみたいです)
「数学じゃ無理だ!」と悟ってしまった自分は生物系や地学系など数学以外の専門科目をひたすら集めました。
肝心の数学系は一部受けましたが、再履修の「代数学入門」含めて全滅でした。

…で結果は卒業に必要でない単位を併せてちょうど100単位!
そうです!卒業要件だけだと88単位なのです!
ですが、なんとか講究を受ける権利は得られ4回生になったわけです。


2.4回生~院試直前の話

さて、4回生の数学講究…。「iii群講究」というものに配属されました。
ざっくりと言えば数学できない人向けの一番基本的なコースですね。
前期の間は微積、線形代数、位相論、複素関数論の院試レベル前後の問題演習をひたすらやっていました。
(行列の多様体の知識がないと無理な問題があったりちょくちょく難しめでしたが)
教授の方はいろいろ数学の周辺知識を語ってくださって雑談も楽しかったです。

そして院試の対策もうまくできないまま夏休みの8月に入ってしまいました…。
院試は「英語」「基礎科目(1~2回生の内容)」「専門科目(主に3回生の内容)」の構成でなのですが
今までの感じからしてお分かりの通り専門科目の選択「全く」選べないのです。
とりあえず3回生で「一応」単位を「なぜか」取れた多様体論を勉強していたので
松本多様体を解いていたのですが、まともに数学書を読んできていないので速攻挫折ですね。
(松本多様体読めないってどういうことだよ!というツッコミはやめてください)

一方で基礎科目の範囲である「群論」を全くしていないので、
Amazonとかのいろんなレビューを見て挙がっていた『代数学1 群論入門』を買いました。(赤い雪江代数ですね)
ここで初めて数学の世界に入門できるきっかけになりまして(遅すぎますが)
この本を買って初めて「数学ってこうやって考えるのか!」と「学ぶ楽しさ」と「にらめっこできる楽しさ」を知りました。
その後は2巻の『代数学2 環と体とガロア理論』も購入。(こっちは青い雪江代数ですね)
時間がないのと今まで素養がなさすぎたので、環論は大体、加群論に至ってはほとんど読めず仕舞いでしたが
専門科目のために体論と特にガロア理論の勉強に力を入れました。

しかも専門科目の選択問題の中に群論の難しめの問題があるので(雪江代数1巻で言うと4章の範囲ですね)
選択問題は「群論(例年問1)」と「ガロア理論(例年問3)」の2つを選べば良い!と解決したわけです。
ちなみに前日絶望しすぎて鬱気味になり何もできずゆっくりしたとかいうエピソードもありますが省略します。



3.院死した話

朝4時ぐらいに起きてひたすら微積とか簡単なのの復習をしながら大学まで電車で移動。
いざ受けました!具体的な感想を交えて書きたいと思います。(問題文は京大の数学教室にありますので気になる方は平成29年度を見てください。)

・基礎科目
問1.重積分の問題。y=xでの対称性を利用して半分だけ積分すればすぐ答えが出ますね。
問2.行列を用いた連立方程式の問題。rankとかに注目すれば簡単なので苦もなく。
問3.線形空間の問題。ごめんなさい、受けた時は全く分かりませんでした。
((i)の誘導を用いれば固有空間の次元に注目する問題ですね)
問4.京大院でやたら出てくるε-δ論法の問題。一様収束とか一様連続とかひたすら書きまくった…ものの、合っている自信がほとんどありません。(どう答えたのかも覚えていないレベルです)
(g(x)が周期関数になるのと、有界区間で連続な関数は一様連続というのを使えば(i)は示せますね。
(ii)は適切にXを定めて[0,X]までと[x,∞)でそれぞれ一様連続を示してあとはこの2つを繋げればいいですね。(実践すると超長い解答になってしまいましたが))

問5.常微分方程式の問題。「微分方程式の対策していなかった!!」ので速攻で捨てました。ごめんなさい。
簡単な微分方程式なので解くことはすぐできるのですが、0に収束するのは未だに分からず仕舞いです。これもε-δのごり押しだと思いますが。
問6.「位相全く分かってないし出ないと思っていた!!」
…このザマです。無理矢理解答を作ったのですが位相が全く分かっていないので、
コンパクトのコの字も知らないまま仮定されていないのに通常距離空間として解くひどいあり様です。
この問題分かったのは今年の春でした。長いのでアウトラインは省略しますが、
2つのコンパクト空間の積空間がコンパクトの証明を参考にするとすんなり解けました。

(問7は数理解析専攻志望用なので触ってすらいません)

・専門科目
問1.群の自己同型群の位数に関する問題。ぶっちゃけほとんど当たっていない解答だと思うので省略します。
(生成元を1つ取ってその位数が高々2((ii)では高々3)であることを示せばそんなに苦労しないで解けます)
問3.なぜか群論(対称群絡み)と体論(最小多項式)の別々の問題が2つセットになった問題。
(i)はなんとか書けましたが(ii)は怪しいですね…。
(f(x)の根αで、α∈Fとならないものを考え、K/Fの中間体F(α)を取っていくと解けます)

・英語
いつも通り数学にまつわる英語の長文と英作文の2問構成…。
英語の長文は著作権の事情で毎年webでは非公開(数学図書室に赴けば貰えます)ですが、
集合論の教科書(?)から「ツォルンの補題」の主張とその前後が書かれていていました。
「maximal element」と「maximum element」の違いが分からず、
ツォルンの補題なのに「最大元」と訳すミスをしてしまいました(前者が極大元、後者が最大元です。)
英作文の方はまさかの数学の問題(しかも複素関数)を英語で答えるスタイルで
何もできず、必要条件だけしか示せないまま終了…。

こんなあり様ながら、面接できるかを決める第1段階選抜の発表にはやっぱり緊張していました。
そして…筆記試験合格でした。(なんで通ったんだろう…)

で、いよいよ面接ですね…。あまりに無知だった上に
何をしたら良いのか分からないまま
大学の図書室で本を読みながらただただ過ごしていました…。
そんなこんなで数時間経ち面接に
理学部6号館という京大理学部生にはおなじみの
建物で行われたのですが今まで一度も行ったことのない
6階だったのでラスボス戦の気分でした。

さていざ面接。
形式的な質問をされた後試験の問題の話に
教授「筆記試験はどうでしょうか?」
僕「む、難しかったですね…」
この後、あまり自信のない問題の話になり見事に基礎科目問6の話になりとうとう言われました。
教授「えっと…位相空間のコンパクトの定義言えます?
ここで頭が真っ白になりさらに点列コンパクトの定義とかも答えられずそのまま終了
(コンパクトの定義言えない身分が言うべきことではありませんが、点列コンパクトの方がマイナーな用語だろっと思いました。)
大体面接時間は5〜10分ぐらいでしたね。

何もかもアピールできず散ってしまい悲しい気持ちとかいろいろありました。9月頭、案の定最終合格発表で不合格…。
ただ正直、自分でももし合格したら大学院に入ったら絶対ついていけず終わってしまうと思っていたのでそれはそれでよかったのかもしれません。

ここから長くて道が分からなく…大きな1年が始まりました。

こんな状況だった自分が語ることではないと思いますし当たり前なことなんですが、もし過去の自分に言い聞かせることができるのなら「数学は暗記ではないけど、教科書の定理の主張や証明を知らなかったら何も証明できないし身につかない」と言いたかったです。

受かるまで編(後編)に続きます

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