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きのこわず

ポケモンクイズとかその他もろもろ。

院試落ちて1年後受かった話(受かるまで編)

落ちるまで編の続き(自分はクソですとしか語っていないので読まなくてもいいと思います)
さて、院試に落ちてから院浪して合格するまでの話をします。
前半でやったこととか、後半で勉強で使った本の紹介をしたいと思います。



4.2回目の院試直前までの話
院試に落ちたわけですが、当然就活なんかしていないと、
これまで4年間でろくにできていなかった自分に少し悔しさも感じたのと
この1回目の院試の勉強ではじめて数学という学問を根底から見る楽しさを見出したので
素直に親に謝りいろいろ言われましたが、もう1年だけ勉強できる時間をいただけました。

…謝って開き直るのも良くないのですが、逆にここからいろいろと見つめ直せる1年が来た!という気持ちも強かったです。
なので、鬱気味でもありましたが、希望も持っていました。

・9~10月
まずモチベーションを上げるために勉強時間を記録するようになりました。
「勉強は量より質だ!」という理論も正しいとは思いますが数字で見える形の方がいいですしね。
その後はまず院試で足りなかった基礎を埋めるために主に代数学の教科書(雪江代数1,2)でひたすら群論→環論→体論をしていました。
あと1年レベルの実力確認で数学検定1級も受けました!落ちました!
(基本的な計算力がないのでまだまだ未熟でした。(その後、今年の春に再受験してきちんと合格しました))

・10~12月
大学の授業で忙しかった時期でした。
まず卒業科目にあたる「数学講究」は前の記事の通りiii群講究という基本コースみたいなところだったので、
後期から教授に配属となり、よくある1冊の教科書を輪読してツッコミあうセミナー形式でした。
夏の終わりにiii群講究内で教授の配属を決めるのと、読むテキストが発表されたのですが、
院試の経験で代数学がやりたい!
(というのと一部のテキストがちょっと基本的すぎて(2回生レベルの有名な教科書とか)次の院試で
「数学講究で読んだテキスト」のコーナーにちょっと書くのが躊躇われる理由もあったのですが)

…ので代数系の教授の下でいろいろと学ぶことになりました。
ちなみに読んだテキストは、タイトルは伏せますが、線形代数学が中心で
アルゴリズムの発展例もいくつか扱っていて興味深いものでした。
(もとからアルゴリズム系に興味があったのも選んだ理由の一つです。)

ちなみに某掲示板で「iii群講究って2回生ぐらいのことやるの?」みたいなことが書かれていましたが、
実際、読んだテキストは2回生前期で意識高ければ普通に読める本だと思います。
ただ、線形空間とか行間を埋めることに慣れていない未熟な自分にとっては前半は苦戦しました。
それでもテキストの内容をきちんと理解できないと今後やっていけないという気持ちで
時にはいろいろ言われたり逆に笑いをとったりしながら頑張りました。

・1月~4回後期終わりまで
期末試験なのでてんやわんやでした。
そもそも代数学入門(群論)も代数学I(環論・加群論)も、単位を落としていたり履修していなかったりするくせに
代数学II(体論・ガロア理論)を受けたものなのでひたすらいろんな本で定理の主張と証明を覚えたり、
ガロア群の計算をしたりしました。
ついでに復習も兼ねて複素関数系の授業も入れていたのでそこで勉強しました。

一方で数学講究の方は比較的落ち着いていて、むしろ「卒業要件に必要な単位を取ろう!」という雰囲気でした。
(ちなみに4回前期で頑張ったので単位はほぼ問題なく4回後期で十分クリアしました。)
そして同じセミナーの人は進学する一方で自分だけ留年を決意し教授に
卒業関連のハンコを押してもらい、5年目に突入することになりました。

・春休み
親から「大学院の予備校に行け!」と言われ行かされるようになりました。
数学科ならお金がもったいないだけなので行かない方がいいと思います。
受かる人はそんなところに行かなくても受かります!
受からないと思う人も行かなくていいと思います。
ただし、TOEICとかそういう系は別だと思いますが、少なくとも数学科でそういうのを課すところは少ないですし、
それなりのレベルの大学院では独自の英語の試験をするので提出不要でしたし。
(それ以外語りませんので何があったのかはお察しください。)

春先はひたすら微積と線形の復習をしました。
やっぱり1,2回生レベルの基本的な計算や理論をできるかできないかの運ゲーにしてしまうのは
根も葉もない結果になりそうですし徹底的に頑張りました。(多分一番頑張った時期だと思っています。)

・4~6月
院試に落ちた原因が位相論なのにここで位相の勉強をしました。
「5.勉強で使った本」の3で詳しいことは書いていますが内田位相で読みました。
とにかくまた院試で聞かれたら嫌だったので定理と証明はきちんとマスターできるよう読み返しまとめました。
あとは代数学Iの授業を受けていたので、ひたすら環論・加群論は勉強しました。
ちょっと中だるみした時期でもありました。

・7月~院試直前まで
いよいよ出願の時期。2回目は落ちたら嫌だったので阪大、京大、東大の3つを受けることにしました。
数学講究でアルゴリズムの話に興味があったのと元々離散数学に興味があったから
そのような内容がしたい(工学系に寄りますが数学に近いアプローチでしたかったので工学部系は考えておりませんでした。)のと、今まで代数学の勉強をしていてガロア理論など群論と密接なかかわりのある分野で数学の根底の奥深さに感動した経験があったので、表現論がしたいという2つの希望を持っていました。

阪大はやりたい分野の教授がいるからという理由で志望しm…
うわああああ!!教員案内の2017年版が作られていない上にその教授異動されているうううう!!!
…となったので滑り止めでした(一番残念でした。てか、数学科の案内がウェブのみでの公開で毎年作っているのならきちんと更新してください)
「もし全部落ちて阪大受かったら力を入れていると書かれていた整数論やってやるぞ!!」の気持ちで出願しました。
京大と東大は表現論に力を入れている教授が多かったので志望しました。
(京大はもちろん内部進学したいからの理由もありましたが)
あと京大は京大でも離散数学ができる理由でRIMSの方も志願しました。

ちなみに、京大の方では出願チキンレース第2位でした。
〆切り最終日に提出書類の清書を初めて、証明写真を〆切り15分前に撮って、
2分前に提出する部屋に持っていく…なんて行為はやめましょう。

その日が七夕だったからルネで「今年の出願が間に合いますように」とかイラスト付きで書いた自分が悪い。

勉強面では地方国公立の大学院の過去問で肩慣らしをし始め、そのあと受ける大学院の過去問をしました。
地方の問題は結構基本問題が多く、定期試験ができていればそこそこ解けるのですが、
やっぱり阪大は難しい。京大は(去年対策したつもりだったから)見慣れた問題が多いけどもっと難しい、
東大はさらに難しくて意味不明…。(東大は記念受験だなぁと思っていました。)


専門科目で解ける分野を増やしておこうといろいろ手を出しすぎて結局、あまり意味がなく
時間が過ぎ受験となりました…。



5.京大院受験(2回目)の話

いよいよ2回目の受験。受験前日に母親が典型的ですが豚カツを作ってくれました。
後がないと思うとそわそわしましたが気持ちを強く持っていきました。1回目と違って少し集合時間にはギリギリめでした。

・基礎試験
問1.今年も重積分の問題。円柱座標変換をしたらすぐ解けるので楽勝です。
問2.こちらも今年も行列と連立方程式の問題。rankに注目したらこれも楽勝だと思います。
問3.留数定理の問題。上半分の半円の形に積分経路を取ればOKです。
留数を求める段階で計算ミスで非常に怖い問題でしたが…。
問4.わーい!ε-δだー!と思ってやってみたら全く解けませんでした。春先の勉強の成果が出なくて残念。
(1)は正解できましたが(2)は時間切れ。悔しい限りです。
((1)は収束するfが広義単調増加であることを示せば大丈夫です(「大丈夫です」とか言いながらそのあと超絶ごり押しをして友達と答え合わせをする時に目を点にさせてしまいましたが)
(2)は十分大きなmを取って区間をm等分させるのがポイントで(1)の考えを組み合わせれば解けます。言われればそんな証明のアプローチやったやった…と思いました。)

問5.準同型写像の個数を当てる問題。well-defined性が保証されているかなどでいまいち自信がありません。
(p^2個でいいんでしょうか…。)
(問題文で言うと(a,b,c)=(1,0,0),(0,0,1)となる2元からGが生成されることを示し(あと1個の元で生成されないことを確認し)、どちらも位数がpだから、準同型写像によって生成元がp乗すると1になる数のべき乗に移る…という記述にしました)
問6.出るな出るなと願っていた幾何学の問題が出てしまいました。逆写像定理で(1)は簡単に示せましたが(2)は時間切れ。
(後に知りましたが、条件のx^2+x^y+z^2+w^2=1とxy+zw=0を組み合わせて(x+y)^2+(z+w)^2=1と(x-y)^2+(z-w)^2=1にすればよかったのですね。工夫できるパターンだったと知ってこれも心残りでした。)
問7,8は数学専攻を志望していた事情もあり、問5,6との選択だったので手をつけていません。

去年よりかはたくさん解けたので一安心…ではありました。

・専門科目
問2.群論の問題。HがGの正規部分群であることが示せない!と慌てふためいて全くできませんでした。
(試験後ひたすら考えて分かって一番悔しかったので長文ながら書きます。
Nの生成元をgとします。任意のHの元hに対してNがGの正規部分群であることを使うと
hgh^(-1)=g^aと表せます。a=1を示せば、Nは巡回群なのでHの元とNの生成元gが交換可能なので
HもGの正規部分群と言えるため勝ちですね。
上の式からh^2gh^(-2)=g^(a^2)…と変形するとg=h^kgh^(-k)=g^(a^k)になります(∵hの位数は、Hの位数であるkの約数)
つまりg^(a^k-1)=e(eは単位元)なのでa^k≡1(mod p^n)です。
ここでべき乗して1になることから、a∈(Z/p^nZ)^×となります。(単元群のつもり)
一方で(p-1)p^(n-1)の位数は(p-1)p^(n-1)であるので
aの(Z/p^nZ)^×での位数は(p-1)p^(n-1)の約数です。
ここでkとp(p-1)が互いに素という仮定を使うと位数が1と分かるためa=1であることが分かります。
Hが正規部分群になること以外の話はこれ以上長くしたくないので省略)

問3.ガロア理論の問題。x^7-11のQ上での最小分解体を扱っておりました。
問題の意味は分かりますがいまいち解けず…。最小分解体にした時の拡大次数は推進定理で解けましたが…。
(こちらはほぼ未解決です。どうでもいいですが試験中、ずっとセブンイレブン問題と呼んでいました。

・英語
ちょっと記憶の風化で忘れましたが、長文は集合論の話でした。「arbitrarily」の訳で困ったこと以外は特に苦なく。
(「任意の」だそうです(つまりanyしか知らなかったわけです))
英作文は今年は普通に関数の連続性と一様連続性の定義を書くだけ。
例年1つの用語の定義だけなのに、今年は2つ定義を聞いてきましたね。いずれにしても普通だったので楽勝ですが。

…そんなこんなで無事院試が完了。1次合格者発表までの魔の時間が「また」やってきました。
家族が来ていたのでお昼ご飯を食べましたが喉が通らないの通らないの。
数字がなかったらどうしよう…の一言に尽きました。

結果は「数学専攻・数理解析専攻両方1次合格!」
専門がダメだったので不安しかありませんでしたが無事クリアしました。
人が集まっているのに本当にひざから崩れ落ちてしまいました。(いい結果なのに)

問題は数学専攻の面接の集合時間が合格発表15分後だったこと
「時間ねぇ!!!」
スーツ持ってきたのに私服で行ってしまいました。(内部受験ですし、周りも学内の人は私服が多かったので許してください。)
今年も理学部6号館の6階(ラスボスフロア)

今年の面接はどうだったのかと言いますと
形式的な質問の後、試験の出来になりました。
教授「試験はどうでしたか…」
僕「書きましたが全体的に時間がなかったですね…」
教授「専門の群論の問題とかあれからできました?」
僕「まだ出来ていないですね…」
教授「他の方で質問とかありますか…?(教授陣に聞くものの特に何もない)」
教授「では以上です。」
僕(短い!短い!)

本当に5分ほどで終わってしまったのでこれで落とされたら他の基礎問題とかでアピールしたいからしてください!お願いします!状態でした。

数理解析の方は発表から2日後のお昼前にしましたので、発表の翌日専門の問題含めて
選択した問題の解きなおしをひたすらしました。
いざ本番、控室で自分含めて4人集まりました。

「残りの3人が志望している分野の教授の下でセミナーやっている3人だと知って完全アウェーでした」

でも、みんなで問題の解きなおしをしあったり大学内のことを話し合いわいわいと過ごしました
「あれ?前の子まだ帰ってこないんだけど…」
「もう40分経っているよね…」
という不穏な雰囲気でもありましたが。

そして、いざ出陣。形式的な質問の後解きなおしタイムに。

解きなおしさせられたのは選択もしていないアルゴリズム!

そりゃそうだよね…アルゴリズム系の教授だもん…(解いていない)

冷や汗状態でいろいろツッコまれ、自分も訂正しながら30分ぐらいかけて一応完答。
その後は数学講究でやったアルゴリズムの説明とかしながら終了。
完全アウェーながら戦うことだけはできた気がします。



7.阪大院受験の話

京大院の時に豚カツを作ってくれた…書きましたが、見事にあたりました!!
下痢に38度の熱が止まらない!数理解析の面接の時もそんな状態でしたが耐えました。

そんなフラフラモードでいざ阪大に行きました。
お腹痛い、熱やばい、阪大坂歩きたくないの3拍子で辛かったです。

(阪大と東大の試験の細かい感想とかはいつか書くと思います)
・数学問題A
いわゆる基礎科目。
問1は位相論の連続写像でコンパクト性やハウスドルフ性が保たれるか正誤判定でしたぬるい。
…と思いきやそれ以外が結構難しくあまり答えられませんでした。
(線形写像の問題の(1)が京大の基礎科目の問7と同じアプローチで解けたので美味しかったです)

・数学問題B
こっちは専門科目。
阪大の怖いところは京大と違って代数のみができないところ。
なので、代数2問と幾何1問の構成にしました。
幾何はほぼ勉強していないのでとりあえずできるところだけ書きましたが、
代数2問は頑張りました。体調もあって疲れた…。

・英語
完全非公開なのでどこまで書いていいのか分かりませんが大問3つの構成でした。
問1は数学にまつわる科学系の長文の和訳
問2は数学の教科書から線形代数の証明の和訳…でしたが証明の終盤が空欄になっているので
それを日本語で補えと言うもの。有名な定理のはずなのに無理でした。ただただ残念。
問3は英作文。京大院の英作文と同じような感じです。
英語は全体的に量が多く苦戦しました。うーん…。

英語が終わった後、1次合格発表の魔の30分…と思いきや、
教授「えーっと今から30分後に1次合格が掲載されるとお伝えしましたが…」
僕(やっぱり筆記試験30分後の発表はキツイのかな、どのぐらい魔の時間が延びるのだろう…)
教授「もう掲載しているみたいなので確認してください。

早い。おかしい。…と思いながら見てみたら無事合格。
面接も1時間後でしたので体調を考えてもよかったです。

阪大の面接は
形式的な質問の後、数学の基礎知識が説明できるか試されました。
大体きちんと答えられましたが
教授「距離空間から位相を定める方法って何でしょうか?」
という質問にテンパりすぎて
僕「まずこのようにして開球を定義しまして、それ全体を開基として定まる位相を考えればいいです…」と
もっと普通の説明があるだろ!と言われそうな説明をしてしまいました。



8.東大院受験の話
最後は東大。もはやラスボスでした。
・英語
ラスボスなので英訳が長い!
…ただ、英語の対策をしっかりまとめながらやっておけばなんとかなります。
長文の方は「intuitive」を直感で文脈で当てられたので満足。(「直感的な」という意味だそうです)

・専門科目A
基礎科目…らしいです。全然難易度が基礎ではありません。サギです。
第1問の前半は後述の「イプシロン・デルタ論法完全攻略」でまんま載っていたので気が楽になれました。
第2問は線形代数ですが京大と同じで「まだ」楽でした。
残りの選択はとりあえず重積分の問題と微分方程式を選びました。
重積分は見るだけでやる気がそがれそうでしたが3回ぐらい置換積分とか座標変換をしたら解けました。辛い。
微分方程式はまだ書けそうだったので選びましたが少ししか解けず時間切れ。

・専門科目B
うわあああああ代数学専攻なのに問題がわからなあああああい!!と阿鼻叫喚でした。
辛うじてガロア理論だけ半分ほど解答。京大のセブンイレガロア理論の問題と似ていましたので嬉しかった。
残り2問は多様体論と離散数学。なぜか完答できました。
多様体論は逆関数定理でとけますね。ただし、場合分けが必要でそれによって多様体の次元が変わりましたが。
離散数学は図を書いて最小値としてありうる範囲を示した後、その範囲での最小値が条件を満たす例を考察しきりました。

その後1日開いて1次合格発表。その間は問題の見直しをしたり
生物学の教養を深めるために東武動物公園でフンボルトペンギンやコツメカワウソなど様々な動物を鑑賞したりしていました。
そして、いざ見てみると無事番号がありました!
欠席もあるとは思いますが、半分ぐらい落ちていたのでただただ怖かったです。
面接は発表の翌日の午前。夕方に帰れる!アニポケ見られる!と少し喜びながら面接に臨みました。

控室で少し周りの人と話をしながら待っていました。
控室が2つあったのと、名前を呼ぶ方が1回しか点呼してくれなかったので
「呼ばれていたのに気付いていなかったらどうしよう…そんな理由で落とされたら笑いごとで済まない…」とドキドキしながら待っていました。
ちゃんと聞き流していませんでした。よかった(それはそう)

東大の方はまず数学の基礎知識のチェックから。
「交換可能⇒同時対角化可能」の証明がやばかったです。
聞いたことはあるものの証明は知らないし皆目見当もつかないので
「分かりません」と答えたら「各固有値の固有次元が1だったら…」と少し条件を緩めてくださり
気合いで答えられました。
その後専攻したいと書いた表現論についてや、数学講究でやったことを聞かれて
特に前者は9月から本格的に勉強を進めたいと考えていたのでろくに答えられず
教授陣が苦笑。十分にアピールできずこれはダメだ…と思いながらほぼ1時間格闘しました。



こうして全部の受験がおわりました…。
少しだけの夏休みです…。とは言っても東大院試終了が8/31、
京大院の発表が9/1なので一瞬でしたが。
で結果を全部書きますと、

京大は数学専攻(数学基盤コース)合格、
阪大も東大も合格でした!!


アウェーだったので周りの人たちが強すぎるのもあったとしても、数理解析に落ちてしまいましたのが残念です。
ただ、東大院合格が一番謎かつ嬉しいニュース。おそらく春から東大に行くと思いますが
まだ専攻したい分野と兼ね合いもあるのでどこに行くかは考え中です。

ただ、ダメダメレベルからいずれにしても1年で詰みあげたようなものなので、
院に入っても恥をかかないようにやりたい分野の基礎知識をこの半年頑張りたいと思います…!

本当は短くしたかったのですが10000字超えの超長文になりました。
最後に院試のために読んだ本を載せておきます。



10.勉強で使った本
最後に今までの院試の勉強で使った本を紹介したいと思います。

1.微分積分学「演習微分積分 (サイエンスライブラリ―演習数学)/寺田 文行」
2月に2週間ぐらいかけて意味不明なぐらい勉強しました。微分方程式以外全問解きました。
…ただ数学科の院試の微積分って逆三角関数とかのsin,cos,tan以外の三角関数の微分をしたり
高校でやってない微積のテクニックを使った問題は直接出ることはないので
(逆に重積分とか広義積分の方がよく見ました)工学系ではオススメかもしれません。

2微分積分学「イプシロン・デルタ論法 完全攻略/原 惟行・松永 秀章」
失礼ながらタイトルは少し胡散臭いですが、ものすごく分かりやすくε-δ論法に自信が持てる1冊でした。
数学を専攻してε-δ論法の意味を知りたい方には(冗長に感じるかもしれないぐらい)ひたすら丁寧で
1つ1つ演習問題含めて細かく躓きやすいポイントや解説がなされていてスッと身に付いたのでオススメです。。
院試のε-δ絡みの問題は大半解けるようになりました。

3.線形代数学「線型代数入門 (基礎数学1) /齋藤 正彦」
定番の斎藤線形ですね。
前の記事では線形はサッパリみたいな記述でしたが、基本的な計算はできたのでこちらの本を読みました。
正直分かりやすい本ではないので、1回生で渡されると負けイベを経験させられる本ですが、
ある程度具体的な計算をを知ってから読むと、小行列式を用いた逆行列の求め方や対角化など
おなじみの計算がどういう理論で成り立っているのか分かりやすくいろいろとありがたい本でした。
線形空間も多少詰まったものの比較的すんなり読めました。
(演習の方もAmazonで買ったのですが、あちらは量が多すぎて手がつけられなかったので、
理論を固めてそれなりの問題集で手を動かした方が早いと思います。)

4.集合と位相「集合と位相 (数学シリーズ)/内田 伏一」
こちらも有名な本で読みました。(松坂位相は読んだことがないので分からないです。)
春に集合論は流し読みして、位相論の授業で扱われる距離空間から分離公理(25章)までしっかりと読みました。
きちんと定理と証明までしっかり読みました。そんなに行間はなかったので独学でも読みやすかったです。
…こんなのを言うのもアレですが、一般的な大学院の位相の問題って割と有名なの定理の証明をさせることが多いので
(コンパクト集合が連続写像によって移る像がコンパクトの証明とか)
「えっ…そんな問題でいいの…」と思うことが多々ありました。
難しめの問題でも別の定理の証明を知っていたら、すんなり解けたケースが多かったので位相に自信が持てる1冊でした。
(ちなみにサイエンス社の「集合・位相演習 (数学演習ライブラリ)」も買いましたが、学部レベルを超越しすぎていますし、同じくサイエンス社の「理工基礎 演習集合と位相 (ライブラリ演習新数学大系)」も大学生協で立ち読みしましたが内田位相で十分だと思います(買うのなら後者がオススメです。))

(ベクトル解析もちょっと勉強しましたが数学科の院試でほぼ出ませんし、中途半端にしか手をつけていないので省略)

5複素関数論.「弱点克服 大学生の複素関数/微分方程式 /江川博康」
複素関数ですが…そんなに時間をかけたくなかったのでめちゃくちゃ数学科っぽくない問題集でやりました。
ただ、ポイントが1つ1つ載っていて、簡単に証明もされていたので読みやすく
留数定理の扱いなど役立ちました。(某大学院問題集の留数定理の問題、ちょっと怪しい議論で進めていましたし)
過去の院試を見るともっと難しい問題が出ることもザラにあった上に受けた年がたまたま普通の留数定理の問題だったので
きちんとした本を読んだ方がいいと思います。

あまり過去問を見ても微分方程式の問題は基本が多かったので微分方程式のパートはそんなにしていません。

6代数学入門.「代数学1 群論入門 (代数学シリーズ) /雪江明彦」
前編でも挙げた本。集合論の基本的な扱いから「自然な」「well-defined」等
数学で平然と使うのに解説をそう聞かない用語の解説も1章で丁寧にされているのでありがたかったです。
もちろん中身の群論の話も具体的な問題が多く代数学嫌いだった自分でも抵抗なく読んで
面白さを発見できる1冊でした。
雪江先生が京大の方なので、わりと院試の過去問でこれこの本の類題だよね?となるケースが2巻含めていくつかあったのでそれはそれで便利かもしれません

7.幾何学入門「具体例から学ぶ 多様体/藤岡 敦」
今年出た本です。「万が一、(京大の)院試の基礎科目で幾何学の問題が出たらまずい!」と思い読みました。
坪井多様体や松本多様体のような多様体論の本は多くありますが、
どうしても幾何学入門でやるユークリッド空間の多様体論でもっと基本に重点が置かれたものが少なかったので
ちょうどかゆい所に手の届く本でした。ただ前半は読みやすいのにいざ本番の後半の多様体論の話に入ってから
ペースが急に上がったので松本多様体と一緒に読まないとたどりにくかった印象でした。
でも、院試でかなり役だった本でしたので読んで正解でした。

8.代数学I・II「代数学2 環と体とガロア理論/雪江 明彦」
その名の通り、環論・体論・ガロア理論の本。
1巻に続いて読みやすかった上に実践に仕える問題も多かったので読みやすかったです。
一般的な数学科の授業カリキュラムを考えると桂代数の方が1~3巻がそれぞれ(京大で言う)代数学入門、代数学I、代数学IIに相当していて綺麗に分かれているのでそういう方がいい方は桂代数が良いかも。
あと(3巻でカバーしていますが)少し環論~加群論の内容が薄いのでそこは他の本もオススメだと思います。
実際、さらなる問題演習や足りないところは桂代数2・3でカバーしました。

9英語対策.「数学のための英語案内(野水 克己)」
10数年前に出た絶版の本で、Amazonでもプレミアが付いていたので、大学で何度も借りました。
数学英語でよく使われる単語の微妙な違いの解説や、例文やキーフレーズみたいなものが
いっぱい載っていたので数学の文構造などを知るのに便利でした。

10英語対策「Schaums Outline of General Topology (Schaum's Outlines)/Seymour Lipschutz」
上の本だけだと理論だけになるので実践として英語のテキストも買ってみました。
和訳版では「マグロウヒル大学演習シリーズ」として知られる本の位相の本です。
英語の構成を知るためには計算より理論に寄った方がいいのと、このシリーズの本
そこそこ書いているのに2000円ぐらいと数学書としてコスパが良いので良かったです。
位相論の復習でも少し使いました。
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